記事のポイント
- 英国の研究機関がサーキュラーエコノミーに関するレポートを公表した
- サーキュラーエコノミーへの移行を阻む要因に信頼の壁を挙げた
- 環境志向は高まっているが再生原料の流通量は減っている
英国規格協会(BSI)などはこのほど、日本を含む世界8カ国を対象にサーキュラーエコノミーに関する調査を行った。調査レポートでは、世界的に環境志向は高まっているが、安全性や信頼性への不安が循環型の消費行動を実践するための大きな障壁になっていると指摘した。「品質」「安全性」「信頼性」を妥協したくないと考える消費者は増えており、企業には循環型製品の価値を証明することが求められている。(オルタナ輪番編集長=池田真隆)
この調査は、英BSIと英ケンブリッジ大学のサステナビリティ・リーダーシップ研究所(CISL)が共同で行った。世界8カ国(オーストラリア、中国、ドイツ、インド、日本、オランダ、英国、米国)の8214人を対象にアンケートを実施し、回答結果からサーキュラーエコノミーに関する関心や課題などをまとめた。
レポートの名称は、「ザ・ディッピングポイント:ビルディング・トラスト・イン・ザ・サーキュラーエコノミー」。日本語に訳すと、「転換点:サーキュラーエコノミーへの移行で問われる信頼性」だ。企業は消費者の信頼を得ない限り、サーキュラーエコノミーへの移行を進められないと強調した。
■過半数がサーキュラーエコノミーへの関心を示す
■リサイクル素材を選ぶ割合はわずか3分の1
■サーキュラーエコノミーは「信頼」があってこそ