これからの企業とNGOのパートナーシップ――ビジネスと子どもの人権(2)[森本 美紀]

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■人権デュー・ディリジェンス

バリューチェーンが複雑化していく中で、子どもの権利への取り組みは重要度を増している

バリューチェーンが複雑化していく中で、子どもの権利への取り組みは重要度を増している

人権デュー・ディリジェンスの取り組みにおいて、ビジネスと人権の世界で盛んに言われているのが「ステークホルダーエンゲージメント」、つまり企業活動における利害関係者と「関わる」ことである。これはCRBPの観点からは、ビジネスで直接的あるいは間接的に影響を及ぼすステークホルダーである子どもとその養育者の声に耳を傾け、リスク分析や措置の確定、商品開発を進めることである。

また、ビジネスの影響を受けるのは、もはや企業が直接関わるステークホルダーだけではないという考えのもと、バリューチェーンにおける取引先のステークホルダーも含む対応が求められている。

複雑化するバリューチェーンのどこから手を付けていいのか判断がつかなければ、ステークホルダーに聞くのが一番効果的な方法ではないだろうか。リスク分析に留まらず、定性的・定量的な指標を用いて社内外から意見を聞いてみたり、NGOなどソーシャルセクターとの連携をしたりすることをお薦めしたい。

こうした取り組みは一見手間がかかりそうに思えるが、今子どもの権利の尊重と推進に投資することは、社会課題やビジネスにおけるリスク予防や未然回避につながる。結果として、企業に対する社会からの評価や期待も上がり、既存ビジネスの成長と持続に加え、新たなビジネスの可能性も広がるのではないだろうか。

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公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
セーブ・ザ・チルドレンは、1919年に英国にて設立。子ども支援の世界的リーダーとして、世界30カ国の独立したメンバーがパートナーシップを結び、現在約120の国と地域で、すべての子どもにとって「生きる・育つ・守られる・参加する」子どもの権利が実現されている世界を目指して活動する国際組織。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは日本のメンバーとして1986年に設立。

2015年4月8日(水)14:35

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