ボルヴィック「1L for 10L」をどう評価するか

極言すれば、「消費者の行動」が「企業の行動」を変え、社会を変えることにつながる。その意味で、日本の消費者のサポートが十分だったかについて疑問が残る。

これはオーガニック製品やフェアトレード製品についても同様である。オーガニックもフェアトレードも、日本の市場占有率は、海外の先進国と比べて一ケタ以上低い。

社会に貢献する企業を育てるためにも、私たち消費者は、社会課題に真剣に取り組む企業の製品・サービスを選択的に購入し、応援することが望ましい。

繰り返すが、企業行動を決めるのは消費者や社会の責任である。ネスレやユニリーバは世界的なCSR/CSV先進企業であるが、その背景には消費者やNGO/NPOの絶え間ないプレッシャーや支援があった。

一方で、日本では、消費者やNGO/NPOからのプレッシャーも支援も少ないと言わざるを得ない。私たち消費者はもっと企業にモノを言っても良いし、購買行動で応援しても良い。

「欧米式」が何でも良いとは限らないが、少なくとも、これは消費者の権利であると同時に、消費者の義務の問題であることは間違いない。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #CSR

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