竹クラフトで持続可能な社会構築を目指す

2019年9月10日から18日まで、ハノイ市内の「国立ハノイ建築工科大学(NUCE)」と、タイン・ホア省の「LASUCO社」とベルギーのKU-Leuven大学との共同主催による、「竹に関する国際ワークショップ」が無事終了した。

竹をつかったクラフト製作(ベルギーの竹博士と学生の協働)

竹を使ったサスティナビリティ社会をどう構築することができるか、世界のスローライフ社会(定常型社会)を、竹の再生によって取り戻すことができないものかと模索する、さまざまな専門家や若者が集い、ユニークなワークショップがなされた。その参加者の内訳は、ベルギーから6名(建築家や竹学者、昆虫学者まで)フランスからは3人(建築学を学ぶ留学生たち)、フィリピン3名(竹学者)、インドネシア2人(建築学)、南米のブラジルからも1名(竹を使った建築学)、が、ハノイ市内のNUCEの学生たちとで、竹をつかった、ユニークな建築アートクラフト造りに取り組んだ。

竹クラフトの模型(地元の学生提案作品の一つ)

LASUCO社は砂糖キビ会社から、ベトナムのトップ企業へと成長した会社である。その活動内容は、国連のSGDs発展を経営目標に掲げ、地元の竹をつかったサスティナビリティ社会をめざす企業として、今や国内だけでなく、世界中からも注目されている企業でもある。

タイン・ホア省は、ハノイから南約140km南にある、英雄レ・ロイ(社内に彼を祀る寺院がある)生誕の地で、彼はかつての中国からのベトナムへの進行を、世界遺産の石の城壁でもって侵入を食い止めたベトナム史上有名な将軍の地元でもあり、まさしく、ベトナムを理解するうえにおいても、この地の城壁は、必見の価値がある。

LASUCO社の竹のみで建てられ巨大国際アセンブリー(会議場)

 ワークショップは前半の研究者たちによる「竹学」創設の必要性を訴えたフォーラムのあと、場所をタイン・ホア省のLASUCO社に移し、そこで宿泊を共にしながら、(地元の人々とも文化交流をしたりして)、さまざまな学生提案の竹を使ったクラフト造りに取り組み大成功に終えることができた。今後はサスティナビリティ学をめざす日越大学とNUCEが連携し、LASUCO社との協働でもって、『竹に関する国際フォーラム』の継続と発展が期待されている。

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