「気候危機」の生々しさを写真で伝える

世界200カ国以上でデジタルコンテンツを提供するゲッティイメージズ(本社:米シアトル)は4月16日、「ゲッティイメージズ・クライメイト・ビジュアルズ奨励金」の受賞者を発表した。同社は、気候変動によって生活環境や生態系が変化する様子を生々しく捉えるフォトジャーナリズムが重要だとの考えから、新たに奨励金制度を創設した。2人の受賞者にはそれぞれ1万ドル(約100万円)が贈られる。(オルタナ副編集長=吉田広子)

ゲッティイメージズ・クライメイト・ビジュアル奨励金の第1回目となった今回は、40カ国以上の写真家から144点の応募があり、そのなかから奨励金受賞者2人、特別賞1人が選ばれた。

■ インドネシアで「溺れゆく土地」

受賞者の1人、インドネシア出身のフリーランスフォトジャーナリストのアジ・スティアワン氏は、「Drowning Land(溺れゆく土地)」と題した作品群で、インドネシア・デマク県の人々が、家の中でさえも海面上昇に耐えながら生きていることに焦点を当てた。

インドネシア・デマク県で。海面上昇した村の道を横切る男性©Aji Styawan/ Getty Images Climate Visuals Grant Recipient

浸水した家の浴室で、顔を洗う男性。地元住民は海面上昇から生き残る術を模索している©Aji Styawan/ Getty Images Climate Visuals Grant Recipient

2020年1月に撮影されたインドネシア・デマク県。毎年10cmずつ土地が沈下している。以前は肥沃な土地で農業が盛んだったが、現在は漁業に変わった©Aji Styawan/ Getty Images Climate Visuals Grant Recipient

「このプロジェクトがニュースで報道されることで、政府や気候変動問題に取り組む団体や人々に届き、毎日のように海面上昇に蝕まれながら暮らすデマク県の人々を救う適切な解決策につながることを期待している。この奨励金によってジャワ島のプロジェクトも続けることができる。人々がどのように解決策に取り組んでいるかにも注目し、調査していきたい」(アジ・スティアワン氏)

■ 懐疑的だった住民に変化も

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2020年4月16日(木)12:04

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