海ごみ問題に貢献、スペイン発ブランド

■オルタナ本誌61号 「エシカルファッションの旗手たち47 海ごみ問題に貢献、西スペイン発ブランド」 から

数あるサステナブルブランドの中でも、今年春にスペインから上陸した「ECOALF」(エコアルフ)は、その徹底したリサイクル・システムと、デザイン性において、際立った魅力を放っている。何より、創業者であるハビエル・ゴジェネーチェ氏の熱い思い、ブランドを立ち上げる強い動機が私たちの心を打つ。

ペットボトルや漁網などプロダクトの素材となる廃材も展示

「それまで持っていたブランドを2008年に売却し、これからはサステナブルな活動を展開したいと考えた。これまでと異なった方法でファッションシステムに配慮する、新しい時代を作るブランドを作りたかった。なぜなら、ファッションは世界で2番目に環境を汚染している業界だから。リサイクル素材で作るサステナブルなブランドを作ろうと思った」

こう語るゴジェネーチェ氏は、ちょうどそのころ2人の息子が生まれたばかりだった。その長男のアルフレッドの名前を冠してブランド名ECOALFは生まれたという。未来を感じさせる素敵な物語だ。通り一遍のマーケティングの作業からは生まれえない、パーソナルな熱い想いが生み出す、強いスピリットが凝縮したブランドと言える。

(ファッションジャーナリスト=生駒芳子)

ECOALF ハビエル・ゴジェネーチェ氏

ハビエル・ゴジェネーチェ
スペイン・マドリード出身。 1995年、アパレル企業Fun & Basicsを設立し、10年で350の販売チャネルと70店舗を 展開。2009年にECOALFを創業。業界を超えてアップル、 コカ・コーラなど企業とのコラボレーションも多数展開。

*この続きは雑誌「オルタナ」61号(第一特集「新型コロナと持続可能性」、6月30日発売)に掲載しています

yoshikoikoma

生駒 芳子(ファッションジャーナリスト)

ファッションジャーナリスト、アート・プロデューサー。VOGUE、ELLEの副編集長を経て2008年より「マリ・クレール」の編集長を務め、独立。ファッション、アート、デザインから、社会貢献、クール・ジャパンまで、カルチャーとエシカルを軸とした新世代のライフスタイルを提案。地場産業や伝統産業の開発事業、地域開発など、地域創生に数多く取り組む。2018年より、伝統工芸をベースにしたファッションとジュエリーのブランド「HIRUME」をスタートさせる。 アンダーグラウンド(モデル冨永愛個人事務所)代表、三重テラスクリエイティブ・ディレクター、日本エシカル推進協議会副会長、内閣府・消費者委員会委員、江戸東京きらり委員、東京2020ブランドアドバイザリーグループ委員、WEF(Women's Empowerment in Fashion)理事、認定 NPO 法人サービスグラント理事など。 連載:エシカルファッションの旗手たち

執筆記事一覧

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..