消滅可能性都市から日本一住みたいまちへ

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「有田みかん」で知られる和歌山県有田川町。人口減少が進み、「消滅可能性都市」に該当している。一方で、ポートランドを手本にした住民主体のまちづくりで注目を集める。廃園になった保育所をまちづくりの拠点として再生するなど、人が集う場をつくり出す取り組みが次々に進められている。(上野山 友之)

ありがとうイベントの一環としてカフェのトライアルショップが開かれた

有田川町は全国的なブランド、有田みかんや近年ヨーロッパのシェフから高評価を受けている「ぶどう山椒」の産地だ。しかし、同町も人口減少により行政機能の維持ができなくなる消滅可能性都市に該当し、学校や保育所の統廃合も進んでいる。

こうした現状を打破すべく、有田川町は2015年6月、米オレゴン州ポートランド市に倣うまちづくりプロジェクト「有田川という未来 ARIDAGAWA2040」を始動。同年7月にはポートランド市開発局のメンバーを迎えてフィールドワークを行った。

有田川町のまちづくりの拠点は、廃園になった田殿保育所だ。2016年4月には地域住民や卒業生など約1千人の来場者を集めたイベント「ありがとう田殿保育所」を開催。そこで集まったさまざまな活用アイデアをまちづくりメンバーが具体的なプランに落とし込んでいく。そうして取り壊される予定だった保育所は2018年8月、「THE LIVING ROOM」として生まれ変わった。同時にクラフトビールが楽しめる「カフェ&ビアバー GOLDENRIVER」もオープンし、今後はさらにシェアオフィスやゲストハウスの入居を誘致していく方針だ。

女子力でまちの魅力化も

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2020年9月24日(木)11:00

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