編集長コラム) 動物実験廃止で資生堂を動かした女性たち

■2009年から反対デモを開始

 

デモを主催したNPO法人 動物実験の廃止を求める会(JAVA)の亀倉弘美さんは、大学生だった1995年にJAVAの化粧品問題担当となり、それ以来18年間、化粧品の動物実験問題に関わり続けた。

当初は、日本の化粧品メーカーの良心を信じて、緩やかな運動を展開したが、日本のメーカーはそれを無視し続けた。

業を煮やして、2009年から路線を変更した。資生堂を標的にして署名運動を展開。銀座通りをデモ行進し、資生堂の本社前に詰め掛けたこともあった。「トップメーカーを動かせば、2位以下の企業も動く」という読みからだった。

資生堂も当初これを無視していたが、2010年から、専門家を集めた動物実験問題の「円卓会議」に亀倉さんを呼ぶようになり、耳を傾け始めた。

今回の決定は、動物愛護の観点から、動物実験を経た化粧品が3月11日以降欧州連合(EU)域内で販売できなくなるのに対応するためと資生堂は説明している。

editor

オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

執筆記事一覧
キーワード:

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..