夫のヨンチャンは読書が趣味で、大学に通う。映画の中では20代のころに書いた詩を朗読して独特な世界観を提示する。繊細な触覚だけでつくりあげた粘土細工は映画のタイトルバックにも使われた。彼の芸術性も同作品に魅力を添えた。
2人の人間性に迫り、愛を描いた同作品は、2011年のアムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭で、アジア初の最優秀長編ドキュメンタリー賞を受賞した。
イ・スンジュン監督は、「障がい者に対するマスコミの同情的な視点が嫌だったので、交流しながら撮影しようと決めた」と語り、「障がいは不便だが不幸ではない。『障害者と健常者』と分けずに、社会の構成員として一緒に生きていくべきだ」と強調した。2月15日から「シネマート新宿」、22日から「シネマート心斎橋」で公開。
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