オルタナ79号「漁業トピックス」51
船舶電子機器メーカーの古野電気はこのほど、次世代統合漁労システム「スマートブリッジ」の国内初導入を発表した。同システムはスウェーデンのグループ会社が開発し、欧州などで普及し、2024年4月に日本船としてはじめて巻網漁船「第78石田丸」(茨城)に搭載された。
これまで大型漁船では、何十台もの航海用・漁労用機器を個別に確認する必要があった。スマートブリッジはこれらをネットワークでつなぎ、その時に必要な情報を必要なタイミングでモニター上に表示する。
スマートブリッジの導入によって漁環境が快適になることで、IUU(違法・無報告・無規制)漁業の防止に向けた取り組みの前進も期待できる。例えば、魚探ソナーに出た魚群の量や数を分析し、時期や漁業制限の情報と照らし合わせ、不要な乱獲を避けるといった対策が考えられる。