自治体の遊休資産を発掘・紹介 「公共R不動産」

■煩雑な利用手続き、緩和も

公共R不動産では、自治体と民間とのマッチングに加えて、遊休施設を利用する際の手続きの難しさを緩和することもねらう。公共物件を借りる、もしくは購入するには公募を経る必要があるが、公募を実施するための事前調査や書類準備は、自治体が全て行う必要がある。

利用者募集中の公共施設には木造の廃校舎も(「公共R不動産」サイトから引用)
利用者募集中の公共施設には木造の廃校舎も(「公共R不動産」サイトから引用)

「一般の不動産物件は、取引業者が煩雑な手続きを代行する仕組みが整備されているが、自治体の遊休施設に関してはそれがない」と話すのは、R不動産の三箇山泰氏。サイトでは既存の活用事例の紹介を通じて、手続きや事前承認を進める上でのノウハウも共有していくという。

さらに三箇山氏はサイトの役割について「従来、公共の遊休施設の活用は、指定管理者制度による民間委託や払下げが中心だった。『これからは賃貸という方法もある』ことを提案したい」とも語る。

「自治体や民間が想像力を働かせることで、これまで自治体にとって負担となっていた遊休施設が魅力的なスペースとして再発見され、利用が促されることを期待したい」と三箇山氏。今後3年間での取扱件数は300件を目標としている。

公共R不動産

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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