エディオンが太陽光パネルのリサイクル工場、売って終わりにしない

記事のポイント


  1. エディオンは太陽光パネルのリサイクル工場を稼働した
  2. 販売から再資源化までを自社グループ内で完結する体制を構築した
  3. 2035年までに年間約4万枚のリサイクルを目指す

エディオンは5月13日、太陽光パネルのリサイクル工場を広島県福山市に新設し、稼働を開始した。太陽光パネルの販売から再資源化までを自社グループ内で完結する体制を構築した。2035年までに年間約4万枚、約800トンの太陽光パネルのリサイクルを目指す。(オルタナ輪番編集長・吉田広子)

エディオングループは、太陽光パネルの再資源化を進める
エディオングループは、太陽光パネルの再資源化を進める

エディオングループは2007年から太陽光パネルの販売を開始した。初期に販売した製品は2027年前後から寿命を迎える見通しだ。2022年から使用済みパネルの回収・再資源化の検討を進めてきたという。

エディオンの久保允誉代表取締役会長執行役員CEOは、「『完全販売』の経営理念のもと、家電量販店として、ただモノを売るだけではなく、循環型社会の構築を目指している。日本は資源が乏しいと言われるが、『都市鉱山』は豊かだ」と話し、再資源化の重要性を強調した。

そこで、エディオンのグループ会社イー・アール・ジャパン(広島県福山市)は、「PVリサイクル工場」を新設し、独自のリサイクル体制を整備した。新工場では、2035年までに年間約4万枚、約800トンの太陽光パネルのリサイクルを目指す。1日8時間操業で約240枚を処理でき、1枚あたりの処理時間は約2分としている。

工場には、ガラスやアルミ、セルシートなどを高精度で分離・回収する専用ラインを導入した。従来は再資源化が難しかった災害などによる破損パネルについても、ハンマー破砕や光学選別などの工程を通じ、素材ごとの分離回収を可能にした。

パネル重量の大部分を占めるガラスについては、不純物の混入を抑えた形で回収し、ガラス原料としての再利用を目指す。アルミフレームも機械で分離回収し、建材などアルミ製品の原料として再利用する。

イー・アール・ジャパンの乗常久志社長は「パネルの適正な廃棄と再資源化は喫緊の課題だ。出口である回収・リサイクルまで責任をもって安心してお任せいただける体制が整った。小型家電リサイクルで培った技術を生かし、適正処理を進め、地域密着の循環型インフラとしての責務を果たしていきたい」と語った。

yoshida

吉田 広子(オルタナ輪番編集長)

大学卒業後、米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。日本に帰国後の2007年10月、株式会社オルタナ入社。2011年~副編集長。2025年4月から現職。執筆記事一覧

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