その二人とは総務省から神奈川県庁に出向中の脇雅昭さんと、金融庁の菅野大志さんです。お二人とも30代のミレニアル世代。脇さんに「ビジネスと金融で社会課題を解決したいのですね」と振ると、「いえ、愛です!」と明るく返されました。
脇さんがこのようなキャラクターになったのは、お父さんを早くに亡くされ、命の大切さを知ってからだそうです。「人生という限られた時間を使って、世の中をもっと良くしていきたい」と力強く話していました。
イベントには遠藤俊英・金融庁長官や環境省の幹部ら、先輩の官僚たちも来ていましたが、この二人は臆することなく、長官を「遠藤さん」と呼び、会場を盛り上げます。ちいきん会では地位も肩書も関係ないのです。
二人は、ちいきん会を立ち上げたきっかけをこのように説明します。「自治体では社会課題の解決に熱意がある若手職員が多い。そこで、公務員と金融マンが気さくに交流し、共感できる人をつなぎ、いつでも相談できる環境を作りたい」。
会場では、信用金庫の理事長がカステラを自ら売るなど、それぞれの地域の名産品を持ち寄り、まるで文化祭のような雰囲気でした。