メルセデス開発陣には、哲学者がいる

【連載】モビリティの未来

本誌62号では「エシカル」という言葉が特集に使われている。倫理的という意味だが、実は自動運転ではこの倫理が専門家の間で熱く注目されている。ここでは倫理や哲学について、私の考えをまとめてみたい。(清水 和夫=モータージャーナリスト)

長い間、自動車ジャーナリストとして多くの国へ出かけてきたが、印象的なのはドイツのメルセデス・ベンツの取材だった。時には新車開発のメンバーの中に、心理学・哲学を専門とするスタッフがいる。動運転の開発チームと話しているとき、メルセデス・ベンツは哲学や倫理学を重視していることが分かった。さらに驚いたのは神学者もいるそうだ。

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shimizukazuo

清水 和夫(自動車ジャーナリスト)

武蔵工業大学電子通信工学卒、1981年からプロのレースドライバーに転向、1988年本格的なジャーナリスト活動開始、日本自動車ジャーナリスト協会会員(AJAJ)、日本科学技術ジャーナリスト会議会員(JASTJ)、著書・共著に『クルマ安全学のすすめ』『燃料電池とはなにか』『ITSの思想』『ディーゼルこそが、地球を救う』などがある。

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