コロナを抑え、ワクチンも開発したベトナムの底力

桂氏は、「ベトナム戦争を経験したベトナム国民は、平和、命の尊さを知っている。社会主義国であることもあり、政府や公的機関からの指示を信頼し、受け止めて行動する風土もある。勤勉な国民性とともに、ベトナム政府の優秀な人材がリーダーシップを発揮したことが功を奏したのではないか」と解説する。

桂氏は現在、フエ市で生活するが、公共の場以外ではほとんどマスクをせずに過ごしているという。

ベトナム統計総局は2020年12月27日、2020年のGDP成長率が前年比2.91%だったと発表した。前年の7.02%から減速したものの、コロナの影響で各国がマイナス成長に転じるなか、ベトナムはプラス成長を維持した。2021年のGDP成長率目標は約6%に設定している。

ベトナムでは、新型コロナウイルス対応ワクチンの開発も進んでいる。ナノゲン社(ホーチーミン市)が開発したナノコバックスの第1期臨床試験が12月に開始し、1月には保健省傘下のワクチン医学生物学研究所が開発したワクチンのヒトへの臨床試験が始まる予定だ。

yoshida

吉田 広子(オルタナ副編集長)

大学卒業後、米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。日本に帰国後の2007年10月、株式会社オルタナ入社。2011年~副編集長。執筆記事一覧

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キーワード: #新型コロナ

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