なぜドイツはCO2削減目標を65%減に積み上げたか

ドイツ政府は5月5日、2030年のCO2削減目標を「90年比55%」から「同65%」に積み上げると発表した。背景には、「ドイツ気候保護法は部分的に違憲」との連邦憲法裁判所判決(4月29日)があった。この訴訟は9人の若者が「気候保護法では気候変動対策が不十分」であるとして、2020年に提訴していた。市民が同様の主張で政府を訴える訴訟が、ドイツだけでなく世界中で相次いでいる。(パリ編集委員=羽生のり子)

「気候保護法では気候変動対策が不十分」と訴えた9人の若者(C)Julius Schrank und Gordon Welters/Greenpeace,privat
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羽生 のり子(在パリ編集委員)

1991年から在仏。早稲田大学第一文学部仏文卒。立教大学文学研究科博士課程前期終了。パリ第13大学植物療法大学免状。翻訳業を経て2000年頃から記者業を開始。専門分野は環境問題、エコロジー、食、農業、美術、文化。日本農業新聞元パリ特約通信員、聴こえの雑誌「オーディオインフォ」日本版元編集長。ドイツ発祥のルナヨガ®インストラクター兼教師養成コース担当。共著に「新型コロナ 19氏の意見」(農文協)。執筆記事一覧

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