車庫上の「空いた空間」で発電、EV充電も

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太陽光発電の未開発適地が徐々に減少するなか、残された適地として「カーポートの上にある空間」が注目されている。カーポートとは屋根と柱だけで構成されている(つまり壁やシャッターがない)簡易的な車庫のこと。この屋根部分を太陽光発電パネルにしたものがソーラーカーポートだ。

おもに「既存カーポートの上に新たにパネルを設置するタイプ」と「パネル一体型のカーポートを新設するタイプ」のふたつがある。

この設備があれば、得られた電力を売電もしくは自家消費に充てることが可能になる。電気自動車の充電、災害時の給電などへの応用も可能だ。

一方で、初期費用がかかる点(2台用の新設で200万円前後)、建築基準法に基づく設計・施工・監理が必要な点、一定条件下の設備(一体型で容量10kW以上)が固定資産税の対象となる点がデメリットとなる。

国による導入支援も進む。環境省は2021年5月14日に、自家消費型ソーラーカーポート導入の補助金交付について希望者(企業などの法人が対象)の募集を始めた。また国土交通省は近く、一定条件下の設備について建築基準法に基づく審査を簡略化する予定だ。

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もり ひろし(新語ウォッチャー)

新語ウォッチャー。国語辞典の新項目執筆を中心に活動。代表的な連載に「現代用語の基礎知識」の流行観測欄(2010年版~)など。執筆記事一覧

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