長く愛され続ける『サザエさん』と持続可能な未来

CSRリレーコラム(21)

企業のCSR担当者によるリレーコラムを始めます。参加するのは、14社のCSR担当者の皆さん。SDGsや脱炭素など、サステナビリティの潮流は高まるばかりです。CSR活動もますます重要になっています。各企業の担当者には、「自社の一押し活動」から日々の悩みなどを書いていただきます。第21弾はフジテレビ CSR・SDGs推進室 部長の木幡美子さんです。

*CSRリレーコラム参加企業一覧

フジテレビジョン
日本航空
セブンアンドアイホールディングス
リクルート
千代田化工建設
リコージャパン
帝人
ゴールドマンサックス証券
三菱地所
メルカリ
ユーグレナ
パナソニックホールディングス
リクシル
アストラゼネカ

「サザエでございま~す!」という元気なセリフではじまるアニメ『サザエさん』。

フジテレビが53年間放送している日本人なら誰もが知る国民的アニメです。

この『サザエさん』に登場するキャラクターのアイディアはどこで生まれたのか、ご存知でしょうか?

原作者の長谷川町子さんは、福岡市早良区百道(ももち)の海岸を散歩しながら構想を練ったということで、百道浜が発祥の地と言われています。マスオさん、カツオ、ワカメ、タラちゃん、フネ、波平・・・など、長谷川町子さんがこの海を見ながら思いついた登場人物がこんなに長きにわたって愛されることになるとは、当時は想像していなかったのではないでしょうか。

『海と日本PROJECT』“特別推進パートナー”に就任

そんな「日本の海」と密接なつながりがある『サザエさん』は、実はフジテレビのSDGs推進にも欠かせない存在となっています。

5月30日の「ご(5)み(3)ゼロ(0)の日」に、フジテレビとフジ・メディア・ホールディングスの有志で清掃活動を行い、これにサザエさんも爽やかなブルーの洋服で参加してくれました。

SDGsのゴール14「海の豊さを守ろう」の色の服で清掃活動へ向かうサザエさん

この活動は、日本財団が行っている『海と日本PROJECT』とコラボしたもので、サザエさんは、このプロジェクトの“特別推進パートナー”なのです。

2022年3月22日 日本財団で行われた記者会見

「このたび海と日本プロジェクト“特別推進パートナー”に任命されたサザエでございま~す!私たちも大好きな海。その海では今いろんな問題が起きているんですって!私たちと一緒に海について考えていきましょう!」と、記者発表のセレモニーでも海をとりまく問題について言及するなど、海のサステナビリティへの強い思いがうかがえます。一人ひとりのアクションをさらに大きく広げていくために一役買ってくれているサザエさん。清掃活動では、参加した50人とともに、70リットルのゴミ袋9個分のゴミを回収しました。

系列局と一体となって

そして、このごみゼロ運動には、全国にあるフジテレビの系列局27社も参加し、同時期に日本全国をきれいにするという初めての試みも実施しました。

愛知県知多郡美浜町で(東海テレビ)

        

愛媛県伊予市・五色姫海浜公園で(テレビ愛媛)

こうした系列各局との連携も、キー局の私たちが旗振り役となってお声がけしています。定期的に会議を開いて情報共有したり、時にはお互い行き来してコミュニケーションを深め、良いアイディアはマネし合ったり・・・

福井駅前まちなかいっせいごみ拾い(福井テレビ)

ハチエモンと一緒に社屋周りを清掃(関西テレビ)

SDGsにおいてはローカライゼーションがとても大事だと言われます。系列局の皆さんに課題解決への取り組み、重点課題の特定までのプロセスを聞くと、その地域ならではのストーリーや解決したいテーマが明確で、とても魅力的な活動をされているところが多いです。

広島市南区元宇品海岸で(テレビ新広島)

被災地復興支援とサザエさん

サザエさんのCSR活動は、これだけではありません。被災地復興支援活動にも貢献しています。例えば、フジテレビ系列の仙台放送が主催する「東北・みやぎ復興マラソン」のアンバサダーとして2017年から活動しています。

東北・みやぎ復興マラソン

また、フジテレビが2011年の東日本大震災以来継続している災害復興支援活動「ずっとおうえんプロジェクト」では、地震や豪雨災害に遭った地域をサザエさんと一緒に訪問しています。

2016年8月19日 熊本地震の際、避難所となった熊本県西原村村民体育館柔道場で

私たちの部署では、こうしたイベントの開催をイチから組み立て、実行しています。司会はフジテレビアナウンサーとそのエリアの系列局のアナウンサー。テレビを通してではなく、対面でお互いの熱量を感じながら触れ合うことの意味は大きいです。アニメ『サザエさん』を上映したり、一緒に歌を歌ったり・・・、サザエさんとの“リアルじゃんけん”も大変盛り上がります。

私自身も、何度か被災地にお邪魔する中で、現地の方の忘れられない言葉があります。

「日曜の夕方、家族で夕食を囲んでいるその風景にある『サザエさん』は、日常そのものなんです。その平穏な日常が奪われてしまった今、サザエさんが来てくれたことで、まるでこれまでの日常が戻ってきたような気持ちになりました。ありがとうございました。」

エンターテインメントの世界では、目の前の人を最大限喜ばせたいという思いから、つい華やかで大がかりなものを提供しないといけない、と考えがちですが、被災地支援については必ずしも、そうではないことがわかったのです。

サザエさんが、ニーズに合わせた支援を行うことの重要性を教えてくれました。

『サザエさん』の“サステナブル”な人気の秘密は、何気ない日常の中にある「幸せの本質」を描いているからなのかもしれません。