記事のポイント
- カリフォルニア州議員が、ドジャースに石油会社スポンサーとの契約解除を促した
- 化石燃料企業とのスポンサー契約は「スポーツウォッシング」と批判されている
- 環境活動家や地域住民らを中心に、契約打ち切りを願う2万3千の署名が集まった
日本サステイナブル・レストラン協会(SRA-J、東京・渋谷)は11月14日、「FOOD MADE GOOD Japan Awards 2022」を開催した。サステナビリティを推進してきたSRA-J加盟レストランのなかから、模範となる成功事例を表彰した。大賞には、自然派イタリアンのBOTTEGA BLU. (ボッテガブルー、兵庫県芦屋市)が選ばれた。(オルタナ副編集長=吉田広子)

日本サステイナブル・レストラン協会は、英国のサステイナブル・レストラン協会(SRA)の日本支部として、より多くの飲食店・レストランがサステナビリティに配慮した運営ができるように支援している。
具体的には、地産地消、アニマルウェルフェア(動物福祉)への配慮、再生可能エネルギーの使用によるCO2削減、フェアトレードやスタッフのディーセントワークの推進を行い、環境問題や人権・労働問題の解決を目指す。
同アワードは、本部がある英国のほか、香港でも開催されている。
大賞を受賞したBOTTEGA BLU. は、サーキュラーエコノミー賞とのダブル受賞となった。有機野菜やフェアトレード原料、持続可能な漁法で獲られた水産物などの調達にこだわる。
自分たちのレストランだけではなく、提携農家のフードロス削減に貢献したり、ほかのレストランにもノウハウを提供したりするなど、食品産業全体のサステナビリティを推進している点が高く評価された。再エネ使用率100%も実現している。
サーキュラーエコノミー賞としては、全国牛乳容器環境協議会と連携し、店舗に牛乳パックの回収ボックスを設置し、容器包装に関する情報発信を積極的に行った点が評価された。
オーナーシェフの大島隆司さんは、「できることから、こつこつ取り組んできた。意識していたのは、レストランのある芦屋エリアを盛り上げること。できるだけ周辺の地域から食材を調達するようにしている。来年も同じ舞台に立てるように頑張りたい」と、喜びを語った。
調達部門賞には、PIZZERIA GTALIA DA FIlLIPPO (東京・練馬)が選ばれた。近所の魚屋から、漁法や海域を確認したうえで持続可能な水産物を調達し、未利用魚の活用にも取り組んでいる点が評価された。
社会部門賞には、haishop cafe (横浜市)が選ばれた。全従業員がサステナビリティ推進者となって、店舗全体で取り組んでいる点が評価された。従業員が漁業や農業体験を行うほか、フェアトレードのキャンペーンを企画するなど、情報発信にも力を入れている。
環境部門賞には、トラットリア ケナル(岡山県真庭市)が選ばれた。多方面で環境配慮に取り組んでいる点が評価された。廃油はバイオディーゼル燃料にして地域に還元したり、生ごみをすべてたい肥化したりしているという。
SRA-Jの下田屋毅代表理事は、「どんな食材を調達するかということが、未来を形づくっていく。『フード・メイド・グッド(食が社会を良くする)』ということをさらに広めていきたい」と話した。
「FOOD MADE GOOD Japan Awards 2022」の受賞者とノミネートレストランは次の通り。
大賞およびサーキュラーエコノミー賞:
BOTTEGA BLU. (兵庫・芦屋)★★★
調達部門賞:
PIZZERIA GTALIA DA FIlLIPPO (東京・石神井)★★★
社会部門賞:
haishop cafe (神奈川・横浜)★★★
環境部門賞:
トラットリア ケナル(岡山・真庭)★★★
ノミネートレストラン:
御料理 茅乃舎(九州・福岡)★★★
SELVAGGIO(愛媛県・北宇和郡)★★
L’OSIER(東京・銀座)★★
日本料理 富成(石川・輪島)★
Graal(宮城・仙台)
Oppla da Gtalia(東京・石神井)
BAR芦屋日記(兵庫・芦屋)
伊たこ焼(大阪府・大阪市)
お野菜料理ふれんちん(大阪・東大阪)
能勢 日本料理 新(大阪・能勢)
ザ・キャピトルホテル東急内 オールデイダイニング「ORIGAMI」(東京・千代田区)
TRONCONE(埼玉・所沢市)
naturam(東京・二子多摩川)
※★は2022年度のレーティングで獲得した星の数