「接続されすぎた世界」(田口ランディ)

■雑誌オルタナ84号:エゴからエコへ(84)

2月28日、帰宅途中のSNSで、アメリカがイランを空爆したことを知る。 ああ、人類史上もっとも接続された時代に生きているな、私。でも人間の神経系は旧石器時代のままだ。情報源は忘れたが「ニュース接触が1日2時間を超えると不安傾向が上がる」という話を聞いた記憶がある。

目を閉じなければ、耳をふさがなければ、情報は侵入してくる。電車に乗っていても、街を歩いていてもニュースは飛び込んできて思考が被曝する。

ニュースは心温まる話が少ない。 ニュースとは、異常事態のダイジェストだから。人間は異常性のある情報に引きつけられる蛾。実際、自分がそうだ。騒ぎが起きると寄っていって覗きたくなる。異常情報を浴び続けた神経は興奮し攻撃態勢に入る。戦争は特にそうだ。

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田口 ランディ(作家)

作家 東京生まれ。 近刊は地下鉄サリン事件実行犯で昨年に死刑執行された林泰男との14年間の文通・交流をもとに描いた私小説「逆さに吊るされた男」(河出書房新社)

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キーワード: #オルタナ84号

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