記事のポイント
- コロンビアのサンタ・マルタで4月下旬、「脱化石燃料に向けた第1回国際会議」が開かれる
- 化石燃料の廃止に賛同する50カ国超が参加予定で、日本や米中の政府は参加しない
- 国連とは異なる枠組みで気候変動対策が進むゲームチェンジャーになると期待される
「脱化石燃料に関する第1回国際会議」が、2026年4月24日~29日、コロンビアのサンタ・マルタで開催される。化石燃料からの脱却に賛同する50カ国以上が参加するが、日本や米国、中国の政府レベルでの参加はない。国連気候変動枠組条約(UNFCCC)とは異なる枠組みで、気候変動対策を「実行」へと進めるゲームチェンジャーとなる会議として注目を集めている。(オルタナ輪番編集長=北村佳代子)

2023年にアラブ首長国連邦(UAE)で開催した国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)で、合意文書に「化石燃料からの脱却」が盛り込まれた。
この流れを受けて、2025年11月のブラジル・ベレンでの第30回締約国会議(COP30)では、気候変動対策を積極的に推進しようとする国々らを中心に、「化石燃料廃止ロードマップ」の策定に向けた動きが見られた。
ロードマップの策定には85カ国が賛同したが、COPは約200の参加国の全会一致を必要とする合意方式であることから、合意文書には「化石燃料の段階的廃止」を盛り込めずに閉幕した。サウジアラビアなど産油国からの強い反対があった。
こうした結果を受け、国連の枠組みとは別に、コロンビアとオランダが共催国となって、今月末にサンタ・マルタで「脱化石燃料に関する第1回国際会議」が開かれる。
■気候変動対策のゲームチェンジャーとしての期待
会議開催を約1週間後に控え、気候変動問題に取り組むジャーナリストらでつくる国際団体「カバリング・クライメート・ナウ(CCN)」は、日本時間の4月16日未明、メディア向け説明会を開いた。
CCNのマーク・ハーツガード共同創設者は、サンタ・マルタ会議は、2つの理由で気候変動対策の「ゲームチェンジャーとなり得る」と力をこめる。
一つは、この会議がUNFCCC(国連気候変動枠組条約)の枠組みとは異なり、「全会一致ルール」に縛られない点だ。ごく少数の国々が進展を妨害することを防ぐことができる。
第二には、会議の根底にある土壌は、政治ではなく経済にある点だ。化石燃料の廃止に賛同する85カ国の合計GDPは、33.3兆(約5301兆円)と、米国(30.6兆ドル)や中国を上回る。ハーツガード氏は「優秀な交渉官が外交文書に盛り込むか否かといった言葉の議論ではなく、世界経済をかたちづくる市場原理が議論の基盤となる」と説明する。
「化石燃料の廃止に賛同する85カ国は、一つの巨大な経済ブロックだ。この巨大な経済ブロックが、今後数年内に化石燃料からの脱却を目指す意向を明確に打ち出し、そのための説得力のある計画を公表すれば、世界中の石油・ガスなどの化石燃料インフラへの投資は、座礁資産化するリスクを避けられない。そうなれば、投資家の行動も大きく変わる力となる」(ハーツガード氏)
■米国は、カリフォルニア州などが参加予定
■「中国は招待されていない」
■化石燃料から脱却するための提案が600件集まる

