記事のポイント
- 経営とサステナビリティの統合が進む中、広報の役割も変わってきた
- 従来の一方向型の広報から、企業と社会をつなぐ機能が重要に
- サステナ経営で求められる「サステナビリティ広報」とは何か
経営とサステナビリティの統合が進む中、広報の役割も変わってきた。従来の一方向型の広報から、企業と社会をつなぐ機能が重要視されるようになった。サステナ経営で求められる「サステナビリティ広報」とはどのようなものか、専門家に話を聞いた。(オルタナ輪番編集長=池田真隆)
1995年にできた学術団体「日本広報学会」には「サステナビリティ広報戦略研究部会」がある。部会の狙いは、サステナビリティ経営下で求められる広報機能を再定義し、実務に落とし込むことだ。同会には、企業の広報・サステナビリティ担当者、PR専門家、コンサルタント、メディア関係者、学術関係者ら約35人が参加する。
2021年に立ち上がり、現在3期目だ。同会の現在の運営責任者・研究主査は、元国連・広報職員で、北九州市立大学の安部由紀子・准教授が務める。
同会は2021年度に第1期として「ESG/SDGsと広報」研究会として発足した。その後「サステナビリティ広報研究会」を経て現行の部会名で活動を継続している。主査チームが運営を担い、有識者や企業へのヒアリング、事例共有を通じて、実務担当者と研究者が議論するコミュニティだ。
第1期(2021–22年度)では主にESG/SDGsと広報の関係性について議論した。電通、野村総研、味の素、MS&ADなどを企業事例として調べた。サステナビリティ広報の機能が組織内で循環する「インプット機能>インターナルコミュニケーション機能>アウトプット機能」という仮説を整理した。
第2期(2023–24年度)の「サステナビリティ広報研究会」では、丸井、日立製作所、ヤマハ発動機など大手企業に加えて、外資系企業、中小企業、公益的企業認証「B Corp(コープ)」取得企業などの事例ヒアリングを行い、「コミュニケーション・サイクル・モデル(v3)」を考案した。
同モデルは、「インテリジェンス機能」「アドボケイト機能」「コンテキスト(文脈形成)機能」「関係性構築機能」という4つの機能からなるものだ。
■ステークホルダーとの「関係性」、広報がカギ
■広報は「経営機能」: 23年に定義付け
■「広報の本質は等身大を見せること」

