編集長コラム)CSRとサステナビリティを巡る一考察

先日、ある雑誌のウェブサイトで、ある企業経営者への取材を元にした記事が掲載されました。内容は、CSRやサステナビリティについてです。ただ、読むと違和感があり、残念ながら昨今のCSRやサステナビリティの潮流とはかけ離れたものでした。

違和感があった発言や記述は、主に以下の4点です。

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(A)「CSRといったら、会社の視点でしょう。サステナビリティは、社会の視点ですから」

(B) CSRは(中略)一般的に、企業が得た利益の一部を慈善活動の一環として社会に還元することで、「社会的責任」を果たそうという考え方だ。だが、こうしたCSR活動は、貢献するもしないも「企業の都合」次第とも言える。

(C)そこで出てきたキーワードが、「サステナビリティ(持続可能性)」である。企業がビジネスそのものを通じて、環境や社会が抱えている課題の解決を進めていこうという考え方だ。

(D) 「これまではCSRの視点で社会貢献を中心に取り組んできたが、これからはサステナビリティーにかじを切る」
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まず(A)の発言「CSRといったら、会社の視点でしょう。サステナビリティは、社会の視点ですから」は、明らかに手段と目的を混同しています。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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