米ペプシコ、パーム油調達方針をグループ間に拡大

■「搾取禁止の要件に従うことを期待」

RANは2013年、ペプシコ社を含む世界の食品飲料大手20社に、森林破壊や人権侵害の原因となったパーム油の調達停止を求める「スナックフード20」キャンペーンを開始。同社に方針改善を促す取り組みを続けてきた。

そうしたなかで2016年、インドネシア最大の食品会社インドフードのグループ企業のパーム農園において、児童労働や強制労働、最低賃金以下の賃金や危険性の高い業務、独立した労働組合結成への妨害などの違法な実態が、現地の労働団体などの訴えで明らかとなった。

インドフード社での違法な労働実態を告発したOPPUK、RAN、ILRFの3団体によるレポート「THE HUMAN COST of CONFLICT PALM OIL」(2016年6月)

インドネシアの北スマトラ地域のパーム油労働者などを組織する労働団体OPPUKと国際労働権利フォーラム(ILRF)、RANの3団体はこの問題について、インドフードが加盟していた「持続可能なパーム油に関する円卓会議(RSPO)」に申し立てを行うとともに、インドフードと合弁会社を設立しているペプシコ社へも働きかけを行った。

2018年11月にRSPOは申し立ての事実を認定し制裁措置を行ったが、状況は改善されることなく、2019年3月にインドフードはRSPOの認証を停止された。

こうしたなかでペプシコ社は2018年5月、上記3団体とともにパーム油業界の調査を開始。また合弁相手であるインドフード社からのパーム油取引を停止していた。

今回の方針改定にあわせてペプシコ社はこの問題に対する声明を更新し、「インドフードを含むビジネスパートナーに、調達方針の『搾取禁止』の要件に従うことを期待している。インドフードがRSPOに認定された問題を認め、確実かつ透明にそれを解決し、RSPOに再参加することを引き続き求めていく」としている。

ペプシコ社の方針改定に関してRANの川上豊幸日本代表は、「生産の現場では『シャドーカンパニー』(実態として所有関係のある会社を表面上別会社にみせかけること)なども行われており、そうした抜け穴を防ぐためにも、調達方針をグループレベルなど幅広く適用していくことが重要。それは国連の『ビジネスと人権に関する指導原則』の考え方とも共通している」と述べた。

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2020年2月29日(土)16:16

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