味の素社長「炭素税リスクは100億円を想定」

「サステナブル調達」では、「持続可能なコーヒー豆、パーム油、紙、大豆、牛肉の調達」ならびに「アニマルウェルフェア(ストレスが少ない飼育方法を目指す畜産)に基づいた調達」を通し「持続可能な調達比率」を2030年までに100%とすると定めた。

今年の株主総会では、新型コロナウイルスの感染予防、株主の健康配慮から、株主総会への参加見合わせを要請し、株主限定のネットによるライブ中継も実施した。

会場入り口にサーモグラフィーを設置し、体温チエックを行った。会場では、株主にマスク着用を呼びかけ、椅子の配置もソーシャルディスタンスを確保した。所要時間も、株主との質疑応答の時間を含めて1時間程度とした。

味の素は2030年の目指す姿を「食と健康の課題解決企業」と謳い、「味の素グループビジョン」を「アミノ酸のはたらきで食習慣や高齢化に伴う食と健康の課題を解決し、人びとのウェルネス(こころと体の健康)を協創する」に定めた。

西井社長は、「アミノ酸は『食べ物をおいしくする』『成長、発育を促す』『消耗を回復する』『体調を整える』はたらきがある。アミノ酸のはたらきで『食と健康の課題解決』に貢献することは、私たちの強みを活かした社会貢献であり、持続的な成長のための重要な取り組みだ。“減塩”や“低栄養”などの食習慣の課題解決に取り組み、10億人の健康寿命延伸に貢献する」と締め括った。

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室井 孝之 (オルタナ総研フェロー)

42年勤務したアミノ酸・食品メーカーでは、CSR・人事・労務・総務・監査・物流・広報・法人運営などに従事。CSRでは、組織浸透、DJSIなどのESG投資指標や東北復興応援を担当した。2014年、日本食品業界初のダウ・ジョーンズ・ワールド・インデックス選定時にはプロジェクト・リーダーを務めた。2017年12月から現職。オルタナ総研では、サステナビリティ全般のコンサルティングを担当。オルタナ・オンラインへの提稿にも努めている。執筆記事一覧

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キーワード: #ESG

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