「焼き芋スペシャリスト」が障がい者の自立後押し

西山隆央社長は青果卸業を営んでおり、15年前に卸先の焼き芋店経営者から店舗を譲り受けて、焼き芋専門店を開業。大手スーパーや空港などにも焼き芋用のサツマイモを卸し、地元茨木市でサツマイモを使った町おこしも仕掛けている。2年前に埼玉県で開かれた「国際焼き芋交流フォーラム」(日本いも類研究会主催)でも講師を務めた「焼き芋スペシャリスト」だ。

開業間もない頃、障がい者の開業・運営支援を行ったものの、焼き上げるのに手間がかかるガスオーブンの扱いが難しく1年で閉店。この失敗を糧に、「いつか必ず障がい者の成功モデルをつくりたいと考えてきた」と話す。

4 年前に家庭用電源を使って簡単に焼き上げられる安全構造の電気オーブンが開発されたことを契機に独自の焼き芋販売システムを「プティ・ジョワ(フランス語で「小さな喜び」)」と命名してブランド化。これまでに30 店の開業・運営支援を行っている。

「数々の支援を手掛ける中で、障がい者向けにも展開できる自信がつきサービスを始めることにした」という。

開業時の投資負担は、電気オーブン購入費用の39 万もしくは60万円(リースも可)に数千円の資材費が上乗せされる程度。また、サツマイモは卸業者ならではの卸値価格、低配送料のサービスを受けられるほか、発注翌日に配送するため在庫管理は不要という。

夏には冷たい焼き芋として商品化することで年中売り上げが見込め、これらの焼き方や売り方などの運営ノウハウはすべて無料でアドバイスする。

editor

オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

執筆記事一覧
キーワード:

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..