オルタナ総研統合報告書レビュー(30): 日清食品HD

記事のポイント


  1. ESG(非財務価値)と企業価値の関係性を分析
  2. 俯瞰型分析で遅延浸透効果を示す
  3. 即効性のある遅延浸透効果が短かった指標は、人的資本関連指標

日清食品ホールディングス統合報告書2023ではCSOが、非財務価値と企業価値の関係性を分析する「俯瞰型分析」は、ESG活動(KPI)を1%改善した際、何年後の何%のPBR向上につながるのか「遅延浸透効果」を示すと述べています。遅延浸透効果が短かった指標は、企業価値向上へ即効性のある指標となります。分析の結果、遅延浸透効果が短かった指標は、育児時短勤務、海外トレーニー制度利用者数等人的資本関連項目でした。(オルタナ総研フェロー=室井孝之)

日清食品ホールディングス統合報告書2023
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室井 孝之 (オルタナ総研フェロー)

42年勤務したアミノ酸・食品メーカーでは、CSR・人事・労務・総務・監査・物流・広報・法人運営などに従事。CSRでは、組織浸透、DJSIなどのESG投資指標や東北復興応援を担当した。2014年、日本食品業界初のダウ・ジョーンズ・ワールド・インデックス選定時にはプロジェクト・リーダーを務めた。2017年12月から現職。オルタナ総研では、サステナビリティ全般のコンサルティングを担当。オルタナ・オンラインへの提稿にも努めている。執筆記事一覧

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キーワード: #サステナビリティ

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