編集長コラム) CSRの組織はどうあるべきか

SR(社会的責任)の規格であるISO26000では、7つの「中核主題」(コア・サブジェクト)が定義されている。

すなわち、「組織統治」「人権」「労働慣行」「環境」「公正な事業慣行」「消費者課題」「コミュニティーへの参画及びコミュニティーの発展」の7つだが、「環境」がこの7つの中核主題に含まれている以上、企業の環境活動は、CSRを通じてなされるべきだろう。

もう一つ重要なのは、日本企業のCSR活動の多くが「環境」に偏っていることだ。ISO26000では「7つの中核主題」と同時に「7つの原則」を掲げている。その両方であえて重複して取り上げている言葉、つまり最も重点が置かれているジャンルは環境ではなく、「人権」なのだ。

人権は、日本企業にとって取り組みが遅れているCSRカテゴリーの筆頭であり、今後の巻き返しが期待される。

もし、あなたの会社に環境の部署とCSR部署が並存しているのであれば、ぜひ統合されることをお勧めしたい。さらにはCSRの最重要アクションである「対話」を進めるという意味においてはPR担当部署との連携も重要だ。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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