記事のポイント
- 国際研究機関SDSNが2026年版のSDGs達成度ランキングを発表した
- 日本のランキングは169カ国中20位で前年から1ランク後退した
- 日本は「ジェンダー平等」や「気候変動対策」の遅れが課題となっている
国際研究機関SDSN(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)は6月23日、世界各国のSDGs(持続可能な開発目標)の17目標に関する達成状況をまとめた「サステナブル・ディベロップメント・レポート2026」を公表した。日本は世界169カ国中20位で、アジア諸国の中では最上位だったが、2025年からランクを一つ下げた。17目標のうち、「達成済み」と評価されたものは依然としてゼロだった。(オルタナ副編集長=京正裕之)
SDSNは2016年から、各国のSDGsの達成状況を調査し、「サステナブル・ディベロップメント・レポート」を発行している。同レポートは、総合スコア(0~100)を算定するほか、各目標について「達成済み」「課題がある」「重大な課題がある」「深刻な課題がある」の4段階で評価している。
■「ジェンダー平等」や「気候変動対策」に遅れ
日本は169カ国中20位(総合スコア81.02)だった。スコアは2025年の80.66からわずかに上昇したが、順位は後退した。
日本は、17目標のうち「達成済み」はゼロだった。一方、最低評価の「深刻な課題がある」と判断されたのは、目標5「ジェンダー平等」、目標13「気候変動対策」、目標14「海の環境保全」、目標15「陸の環境保全」の4つ。
このうち、ジェンダー平等では、「国会議員に占める女性の割合」や「男女間の賃金格差」がスコアを押し下げた。気候変動対策は、「化石燃料の燃焼やセメント生産に伴うCO2排出量」などが低評価となった。
2025年版で最低評価だった目標2「飢餓をゼロに」と目標12「つくる責任 つかう責任」は、評価を一つ上げたが、依然として「重大な課題がある」にとどまっている。
■30年までに達成できそうな目標はわずか16%
SDGs達成度ランキングの1位はフィンランド(総合スコア87.40)で、スウェーデン(同86.26)、デンマーク(同85.68)、ノルウェー(同84.08)、ドイツ(同84.02)と続いた。
2026年版は、「2030年の目標達成期限までに達成できそうな目標はわずか16%にとどまる」とした上で「世界的に進捗が大幅に遅れている」と指摘した。
中国(49位)やインド(94位)を含む東・南アジア諸国が達成に向けて前進する一方、米国(45位)などは「持続可能な開発への取り組みに反対する姿勢へと転じている」との懸念も示した。
さらに、SDSNのジェフリー・サックス会長は、「持続可能な開発は現行の紛争下では達成できず、平和の実現が最優先だ」と強調した。



