■団地だからこそ生まれる、ゆるやかなつながり
2月25日には、このプロジェクトの記者発表会が行われ、「夢を描きながら住まうことの社会学」をテーマに、2人のゲストがトークセッションを繰り広げた。元meetsの編集者であり、著述家の江弘毅さんは、「少し前までは、核家族が日本の消費やライフスタイルをリードしていたが、もうそんな時代ではなくなってきている。高級車を買うのが豊かではなく、他人同士がゆるやかにつながって生きることに豊かさを感じる若者が増えている」とコメント。
自らも団地暮らしをしている不動産プランナーの岸本千佳さんは、「部屋から一歩外に出ると、90歳のおじいちゃんにつかまって立ち話をするといったことが、団地では日常的に起きる。年齢を超えた交流が生まれやすいのが、団地の魅力」と話した。
UR都市機構は、大阪の中心部に出やすく、駅にも近い白鷺団地から同プロジェクトを開始することで、どのような活動や交流が生まれるかを検証していく。成功すれば、他の団地でもプロジェクトを展開し、団地の衰退を食い止める打開策にしたいと考えている。
プロジェクトへの応募は、2月25日からウェブサイトで受け付けている。対象は20〜29歳の若者で、選考によって選ばれた4組に一年間無料で住んでもらう。<PR>
・プロジェクトの特設ページ
http://www.ur-net.go.jp/kansai/shirasagi/special/