記事のポイント
- キリンホールディングスは統合報告書の発行を取り止める
- 財務情報と非財務情報の統合に関する開示は有価証券報告書に一本化する
- ソニーグループや三菱ケミカルグループも統合報告書の廃止を公表している
キリンホールディングスは統合報告書の発行を取り止める。統合報告書でまとめていた、財務情報と非財務情報の統合に関する開示は有価証券報告書に一本化する。同社は2025年度に3年前倒しでSSBJ基準に適用したサステナ情報開示を有報で行い、第三者保証も取得済みだ。(オルタナ輪番編集長=池田真隆)
キリンホールディングスは2014年度から統合報告書を毎年発行してきた。各種アワードにも複数回受賞した実績を持つ。なぜ同社は統合報告書の発行を取りやめるのか。
同社の財務戦略部開示統括室に所属する山﨑大護・室長は、「海外では、サステナビリティを含む非財務情報と財務情報を同じタイミングで開示する企業が多い」とし、「『世界のCSV先進企業』に相応しいグローバルスタンダードに適った投資家向けの情報開示を行うには、財務・非財務を一括で伝える開示物への一元化を検討していた」と話した。
「任意開示物である統合報告書でまとめた内容のうち、重要なものを有価証券報告書に集約すると決めた」(山崎室長)
同社は、2025年度に3年前倒しでSSBJ基準を早期適用した。有価証券報告書で、SSBJ基準に沿ってサステナビリティ関連財務開示を実現し、第三者保証も取得済みだ。日英同時開示も行った。
統合報告書の廃止が目的ではなく、開示媒体を整理した結果として、統合報告書を作らないことに決めたという。



