第2回「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」(環境省主催)表彰式が2月24日、都内で開催された。ESG金融に積極的に取り組む金融機関、諸団体や環境サステナブル経営に取組む企業31社が表彰された。小泉環境相は、「2050カーボンニュートラルは、経済社会全体を変革することしか実現出来ない」と強調した。(オルタナ総研フェロー=室井孝之、オルタナ副編集長=吉田 広子)
環境省では、令和元年10月4日にESG金融の普及・拡大に向けた「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」を創設した。今回が2回目となる。受賞は金賞6社、銀賞8社、銅賞15社、特別賞2社だった。
投資家部門で環境大臣賞金賞を受賞したBNPパリバ・アセットマネジメントは、サステナブル投資戦略に関する体系的なフレームワークを構築し、全てのアセットに対して高いレベルでESG要素を考慮した運用を実践。国内におけるサステナブルファイナンスのレベルアップにも大きく貢献している点が評価された。
環境サステナブル企業部門で環境大臣賞金賞を受賞したキリンホールディングスは、社会にポシティブインパクトを与えたいというトップマネジメントの強い意志の下、従来から取り組んできた環境対応を着実に前進させ、特に生物資源、水資源、容器包装、気候変動等各分野において先進的な取り組みが行われている点が評価された。
これらの取り組みが日々の企業活動にしっかり根付いて浸透し、具体的な取り組みに関する情報開示についても、目標設定から今後の対応に至るまでのPDCAサイクルが着実に機能している、とされた。
小泉進次郎環境相は、「受賞各社は、長年環境を軸として取り組んで来た先駆けだ。更に新しい動きがある。秋田県の北都銀行は、全国の地方銀行で初めて「再エネ100宣言RE Action」に参画した。不動産のヒューリックは、保有する賃貸建物向け再エネに投資する。国立大学法人広島大学は「カーボンニュートラル×スマートキャンパス5.0宣言」に取り組んでいる。オールジャパンで経済社会全体を変革することしかカーボンニュートラルは実現しない」と締めくくった。