環境省、「インパクトファイナンス」強化へ

「インパクトファイナンスの基本的流れ」である①インパクトの特定、②インパクトの事前評価、③インパクトの事前評価結果の確認、④モニタリング、⑤情報開示――の実例は次の通り。

第一生命(東京都千代田区、稲垣精二社長)は、気候危機等を重点テーマとし2021年2月現在、ベンチャー企業18 件に合計約75億円のインパクト投資を実行している。 2019年2月にはチャレナジー(東京都墨田区、清水敦史CEO、2014年創立のベンチャー企業)に対し2億円の投資を行った。

①「インパクトの特定」:台風でも発電可能な風力発電機「垂直軸型マグナス風力発電機」の開発による離島などでのディーゼル発電の代替による温室効果ガス排出削減である。

「インパクトの事前評価」:IMP(インパクト・マネジメントに関する国際イニシアティブ)、UNEP FI(国連環境計画金融イニシアティブ)などのフレームワークを参照している。

「インパクトの事前評価結果の確認」:風力発電機でディーゼル発電機等を代替することによる温室効果ガス排出削減効果を評価している。

「モニタリング」:投資を実行したフロント部門において、インパクト投資判定時に設定したKPI(離島等でのディーゼル発電代替による温室効果ガス排出削減)に対するモニタリングを年1回以上実施している。

「情報開示」:責任投資に関する年次報告書(責任投資活動報告)を発行しステークホルダーとのコミュニケーションを強化している。

タスクフォースは、インパクトファイナンスの主流化を進める為、必要不可欠な「インパクト評価」に資することを目的としてガイド「グリーンから始めるインパクト評価」を作成したと強調した。

「グリーンから始めるインパクト評価」

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室井 孝之 (オルタナ総研フェロー)

42年勤務したアミノ酸・食品メーカーでは、CSR・人事・労務・総務・監査・物流・広報・法人運営などに従事。CSRでは、組織浸透、DJSIなどのESG投資指標や東北復興応援を担当した。2014年、日本食品業界初のダウ・ジョーンズ・ワールド・インデックス選定時にはプロジェクト・リーダーを務めた。2017年12月から現職。オルタナ総研では、サステナビリティ全般のコンサルティングを担当。オルタナ・オンラインへの提稿にも努めている。執筆記事一覧

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キーワード: #ESG

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