「プラスチックニュートラル」の光と影(下)

「プラスチックニュートラル」を実現するためには、プロバイダーが提供する「プラスチッククレジット」を購入し、オフセット(相殺)するのが一般的だ。どういうプラスチックをどう値付けするか、統一した基準はない。そのクレジット(取引残高)の設定方法次第で、真偽が問われそうだ。(オルタナ編集委員・栗岡理子)

カーボンとプラスチックの決定的な違いは「劣化」
国立環境研究所の田崎智宏資源循環社会システム研究室長にプラスチックニュートラルについての見解を聞いた。

田崎室長は「海洋などから回収したプラスチックを新品のプラスチック並みの性状まで戻すというところまで出来て『ニュートラル』と呼ぶのであれば、それは実現困難でしょう。プラスチックの劣化が生じるからです」と答えてくれた。

確かに、この「劣化」が、カーボンとプラスチックの決定的な違いだ。

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環境にやさしい暮らしを考える

栗岡 理子(編集委員)

1980年代からごみ問題に関心をもち、活動しています。子育て一段落後、持続可能な暮らしを研究するため、大学院修士課程に進学。2018年3月博士課程修了(経済学)。専門は環境経済学です。執筆記事一覧

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