記事のポイント
- ニューヨーク連邦準備銀行は、トランプ関税報告書を公表した
- 米連邦準備理事会(FRB)系統の公的な研究である
- 関税引き上げ措置に伴う費用の約90%は、米国の企業と消費者が負担と結論づけた
ニューヨーク連邦準備銀行(NY連銀)は2月12日、公式リサーチブログ「リバティー・ストリート・エコノミクス」に「2025年の米国関税は誰が支払っているのか」(原題:「Who Is Paying for the 2025 U.S. Tariffs?」)と題した報告書を掲載した。2025年のドナルド・トランプ米大統領による関税引き上げ措置に伴う費用の約90%は、外国の輸出業者ではなく、米国の企業と消費者が負担したことが明らかになった。(オルタナ総研フェロー=室井孝之)
報告書の執筆者は、メアリー・アミティ(NY連銀、研究統計グループ、労働・製品市場部門責任者)、クリス・フラナガン(NY連銀、リサーチ・アンド・スタジタルズ・グループ、リサーチアナリスト)、セバスチャン・ハイゼ(NY連銀、リサーチ・アンド・スタジタルズ・グループ、リサーチエコノミスト)、デイビッド・E・ワインスタイン(コロンビア大学経済学教授)の4人である。
報告書の結論は次の通りだ。
1. 2025年のドナルド・トランプ米大統領による関税引き上げ措置に伴う費用の約90%は、外国の輸出業者ではなく、米国の企業と消費者が負担した。
2. 平均関税率が2.6%(2025年年頭)から13%(年末)へと急騰する中、関税対象品目の価格は約11%上昇し、実質的に関税引き上げ分の大部分は輸入物価の上昇につながり、米国の企業と家計の負担となった。
3. これは実質的に、米国国内で徴収される「税金」と変わらない。
これに対し米ホワイトハウスの国家経済会議(NEC)のハセット委員長は、「物価は下落した。インフレ率も徐々に低下している」「関税のおかげで消費者は恩恵を受けた」などと語り、「連銀の歴史の中で最悪である」と極めて強い言葉で非難した。

