記事のポイント
- ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックが閉幕した
- 華やかな競技の裏側で、「雪」そのものが静かに注目を集めていた
- 冬の祭典は、気候変動の影響を可視化するイベントになりつつある
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックが閉幕した。冬季最多の24個のメダルを獲得した日本人選手たちの活躍に胸を躍らせた人も多いだろう。華やかな競技の裏側で、もう一つの主役が静かに注目を集めていた。それは選手でも記録でもなく、「雪」そのものだった。(オルタナ総研所長=町井則雄)
近年、冬季大会では自然の降雪だけでは競技環境を維持することが難しくなり、人工雪の利用が常態化している。造雪には大量の水とエネルギーが必要であり、山岳環境への影響も指摘されてきた。
冬の祭典は、気候変動の影響を可視化するイベントになりつつある。世界経済フォーラムも、2040年までに冬季オリンピックを開催できる国が大幅に減少すると警告している。
かつて雪は「そこにある自然」だった。しかし今、雪は維持しなければ成立しない条件になり始めている。ここに、私たちの社会が直面している変化が象徴的に表れている。
そしてこの変化は、スポーツの世界だけの話ではない。
■雪不足の一方、豪雪が相次ぐ
■水循環が変わり、雪の降り方が変わった
■GHG排出量の削減に加え「適応」も

