記事のポイント
- EUで、サステナビリティ関連規制を簡素化するオムニバス法案が2026年2月末に採択された
- CSDDDやCSRDを巡り、企業の準備が「遅れるのでは」という空気が強まっている
- しかし、重要なのは、「遅れ=負担軽減」で終わらない点だ
■オルタナ84号:欧州CSR最前線(56)
EUで、サステナビリティ関連規制を簡素化するオムニバス法案が2026年2月末に採択された。CSDDD (企業持続可能性デューディリジェンス指令) やCSRD(企業持続可能性報告指令)を巡り、企業の準備が「遅れるのでは」という空気が強まっている。
この「制度の揺れ」が企業活動に与える影響は、まず投資と体制整備の先送りとして表面化しやすい。期限が延び、要件も動くほど、 社内では「今は様子見」が合理的な判断になり、 サプライチェーン可視化、リスク評価、是正管理、データ基盤といった地味だが重い投資が後回しになりがちだ。しかも簡素化議論の焦点が「スコープ縮小」 へ寄るほど、対象外になりそうな企業ほど優先順位が下がる。

