アムステルダムのベンチャー企業、ココパレット(CocoPallet)社は、大量に廃棄されているココナッツの殻を原料に、輸送パレットをインドネシアで来年9月から量産する。このココパレットは100%生物分解可能とされ、従来の木材パレットにかかる害虫消毒処理のコストや時間を省けるうえ価格競争力もあるという。同社は今後、アジア地域を対象に需要を見極めながらこうした木材不要のパレット生産工場を順次増設していく計画。
ココナッツの年間収穫量は、FAO(国際連合食糧農業機関)によると700億個を超えるが、その殻は15%ほどしか利用されず廃棄されているという。オランダのワヘニンゲン大学では、ココナッツの殻を使った製品を開発するため、FAOなどの助成の下で2000年から研究成果を蓄積しながら、産業界とも協力してきた。