東電も実証開始 スマートメーター

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【写真】東京電力が導入するスマートメーター(写真提供=東京電力)

電力の需給を最適化し、省エネとCO2削減に貢献するとして期待を集めるスマートグリッド(次世代電力網)。その中で重要な役割を担うのが、電力使用量をきめ細かく把握するための通信機能を備えた電力計、スマートメーターだ。東京電力では10月から都内で実証試験を開始した。

同社が導入するスマートメーターは通信装置と開閉器を内蔵し、使用電力の計量値を30分ごとに記録。データはスマートメーター同士が無線通信で中継し、電柱等に設けられた集約装置から通信回線を経由して事業者に送る。今回、実証試験の第1段階として小平市内の4千世帯にスマートメーターを設置し、機能や通信等について検証する。

また、2年目以降の第2段階では地域を清瀬市内に拡大し、台数も約9万台に増加。自動検針や契約手続きの遠隔実施など、業務の検証を行う。従来の電力計では検針員が毎月戸別訪問して検針し、引越しなどにともなう契約手続きも事業者の立会いの下に行われるが、スマートメーターの導入によりこれらの業務の省力化が図られる。

また同社では今後、スマートメーターにより取得した情報を利用して、消費者が自宅の電力の使用状況をインターネットで確認できるようにする。これは最適な契約内容や賢い電気の使い方を判断するためのものだが、現時点でのサービスの開始時期については未定だ。

スマートメーターは電力需給の最適化を目指すスマートグリッドの中核技術として、欧米やアジア各国で研究や導入が進む。使用量を電力事業者にリアルタイムで送信するのに加え、将来的にはエアコンなどの家電製品を屋外から操作・制御することも検討されている。

課題もある。米国カリフォルニア州やテキサス州では、スマートメーターの導入後に電気料金の請求金額が急激に上がったとして苦情が相次ぎ、訴訟にまで発展した。従来の電力計と比べて検針精度が上がったことや、折からの猛暑のために消費電力が増えたことが原因とみられるが、導入に伴う消費者への説明や対応の重要性が浮き彫りとなった。

また、資源エネルギー庁が8月31日に行った第4回スマートメーター制度検討会では、出席者から「自動計測の必要性は時代の趨勢だと感じている」との意見が上がる一方、スマートメーターが取得する情報の提供について「本当に消費者のニーズがあるかわからない」「一度(スマートメーターを)選択してしまうと(消費者は)別の選択肢への乗り換えも難しい」などの懸念も聞かれた。(オルタナ編集部=斉藤円華)2010年10月14日

2010年10月14日(木)14:50

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