アートで表現する有松絞り:suzusan(生駒 芳子)

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オルタナ本誌 連載「エシカルファッションの旗手たち」(56号)から

2019年春夏コレクション。ストライプ柄の織り柄のある素材に帽子鎧段絞りを施したコットンドレス。6万円

もし自分が、400年もの伝統を持つ世界の跡取りとして生まれたなら、いったいどんなふうに生きていけば良いのだろうか。そんな問いかけに、一つの答えを見つけた青年がいる。有松絞りをファッション、インテリア、アートとつなげて、グローバルに表現している村瀬弘行さんだ。

販売されているスカーフは、有松絞りという範疇を超えて、美しくアーティスティックでモダンなスカーフという印象。伝統という言葉より、アートという言葉の方が似合う風情だ。そしてその印象こそが、村瀬さんが目指す世界なのだという。

絞りに囲まれて育った村瀬さんだったが、もとより父親の仕事を継ぐ気持ちはなかったという。四代目の父親も、息子に継がせるということは言わなかった。

「小さい頃から有松絞りが当たり前すぎて、その価値に気づかなかった」と村瀬さんは言う。「それより、アートに興味があり、美大に行きたいと思っていました」。そう思い立ってからの村瀬さんは、アートをめがけて猛ダッシュ。国境を越えて、イギリス、そしてドイツへと向かう。

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生駒 芳子
雑誌VOGUE、ELLEを経て、2004年よりmarie claireの編集長を務める。2008年1 0月に独立後、ラグジュアリー・ファッションからアート、エコライフ、社会貢献まで幅広いトピックを追うジャーナリストとして活躍。

2019年8月15日(木)9:00

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