記事のポイント
- オルタナは「サステナブル★セレクション2023」三つ星の授与式を開いた
- 最上位である三つ星には、ライオンやアシックスなど8社を選んだ
- サス★セレは公募した製品やサービスを評価し、推奨する取り組み
オルタナとサステナ経営協会は11月24日、「サステナブル★セレクション2023」の三つ星授与式を開いた。サス★セレは、公募した製品やサービスの持続可能性を評価し、推奨する取り組み。最上位の三つ星には、ライオンやアシックスなど8社・団体の製品を選んだ。授与式では、選定企業・団体の担当者が自社製品に込めた思いをプレゼンした。(オルタナ副編集長=長濱 慎)
■三つ星授与式の録画はこちら
「サステナブル★セレクション」には、一つ星から三つ星の3段階がある。一つ星は製品/サービスの持続可能性をオルタナ編集部が評価する。二つ星は一つ星の項目に加えて、自社組織で取り組むサステナ経営を評価する。
最上位の三つ星は外部有識者からなる選考会(審査委員長・竹村眞一・京都芸術大学教授)が評価する。二つ星の中から環境、社会、ガバナンスの取り組みを総合的に評価する。2023年は8件を選定した。
審査委員長を務めた竹村 眞一・京都芸術大学教授は、三つ星発表会でこう述べた。
「私はコロナ禍が始まった2020年、オルタナに『3つの距離』を問う寄稿をした。一つ目は、都市の過密。二つ目は、遠くから運ばれてくる食料やエネルギーに依存するグローバル経済の構造的な距離。三つ目は、人間と地球や生命との距離感だ。そして、コロナ禍で怖いのはウイルスよりも、その脅威を増幅させる社会のあり方だと指摘した。今回選んだ8件はいずれも、3つの距離に対して解決を求めるアプローチをしているのが興味深い」
【2023年三つ星選定企業・団体一覧】(社名の五十音順、敬称略)
■アシックス「GEL-LYTE Ⅲ OG(ゲルライトスリーオージー)/GEL-LYTE V(ゲルライトファイブ)」
: 廃棄食材で染色した生地の靴、化学染料も減らす
■エコリカ「リサイクルインクカートリッジ」
: プリンターのインクカートリッジを回収して再使用
■サラヤ「ハッピーエレファントシリーズ」
: 天然洗浄成分を配合した洗剤、ボルネオ島の環境保全も
■パルシステム生活協同組合連合会「予約登録米」
: 田植え前にコメを購入、生産に生活者の意向を反映
■マツザワ「りんご乙女」
: リンゴの摘果を捨てずお菓子に、農家の収入も増えた
■ライオン「アクロンスマートケアグリーンシトラスの香り」
: すすぎ不要の洗剤でCO2を約5割減、洗濯時間も半分に
■ワイ・ヨット「GREENPAN(グリーンパン)」
: 有機フッ素化合物を使わないフライパン、リサイクル活動も
■ワタミ「北海道美幌グラスフェッドアイス」
: 放牧で育った牧草牛のアイス、卵や化学添加物も使わない
【三つ星選考委員一覧】
■竹村 眞一・京都芸術大学 教授(審査委員長)
■森本 英香・持続性推進機構 理事長(元環境事務次官)
■高野 孝子・エコプラス 代表理事
■山口 真奈美・日本サステナブル・ラベル協会 代表理事
■徳江 倫明・フードトラストプロジェクト 理事長
■潮崎 真惟子・フェアトレード・ラべル・ジャパン 事務局長
■古原 徹・アサヒユウアス たのしさユニットリーダー
■森 摂・オルタナ 代表取締役/「オルタナ」編集長