オルタナは2026年6月30日、第82回SBLセミナーを開きます。
創業300年を超える日本最大手の食品・飲料卸売の国分グループ本社(東京・中央)と子どもの機会格差の解消を目指すスタートアップのネッスー(東京・世田谷)はこのほど、「子ども支援」に関するコンソーシアムを立ち上げました。同コンソーシアムでは、「未利用食品に特化したECサイト」を立ち上げ、「ソーシャル・プライシング」という手法で販売します。味の素やカゴメなど業界のトップランナーを巻き込み、2028年度には参画企業200社を目指します。競合関係にある企業をどのようにして仲間にしたのか、発起人に今後の戦略と舞台裏を聞きます。
国分グループ本社とネッスーは5月、「未利用食品の活用推進コンソーシアム」を設立しました。同コンソーシアムには、味の素やカゴメなど、業界のトップランナーであり競合でもある企業がすでに参画しています。2028年度には参画企業200社を目指します。
同コンソーシアムでは、9月には児童扶養手当受給世帯限定の未利用食品ECサイトをオープンします。
従来の「寄贈(無償)」ではなく、既存の商流・物流を活かして独自の有償提供を行う「ソーシャル・プライシング」を導入しました。「ソーシャル・プライシング」とは、まだ十分に利用可能でありながら、通常の価格や販路では提供しにくくなった食品や日用品を、支援が必要な世帯・団体に限定し、事業として持続できる価格で提供する仕組みです。利用者の負担を抑えつつ、企業が継続供給できる水準で価格を設定します。
これにより、補助金などに依存しない、自走可能な「続けられる支援」を実現します。短期的な目標として、2028年度までに利用世帯8000世帯という目標を掲げています。

国内では子どもの約9人に1人が相対的貧困の状態にあるとされる一方、年間約231万トンもの事業系食品ロスが発生しています。昨今の物価高は、一般家庭の食費だけでなく、子ども食堂などの支援団体にとっても食材の確保や費用の面で大きな打撃となっています。
こうした深刻な社会課題に対し、同コンソーシアムはまさに「アウトサイド・イン」の思想を体現しています。「アウトサイド・イン」はSDGsのビジネス指南書「SDGコンパス」にも記載されている公式のビジネス用語です。「社会課題の解決を起点にしたビジネス創出」を意味します。
「アウト」とは社会を、「イン」は企業や組織を指します。これまでのビジネスアプローチでは、企業が自社の製品・サービスの強みを生かしてマーケットを開拓する「プロダクト・アウト」や、市場のニーズに合わせて製品・サービスを開発する「マーケット・イン」が主流でした。
「アウトサイド・イン」は、この「マーケット・イン」のベクトルを伸ばすことで、顧客のすぐ後ろにいる社会の「ニーズ」に応えようというものです。

本セミナーでは、国分グループ本社とネッスーの担当者をお招きし、業界全体を巻き込んだ「社会課題解決型のビジネスモデル」の舞台裏に迫ります。社会的価値の創出と事業の継続性をいかに両立させるか、競合関係にある企業をどう連携させたのか、その実践的なアプローチを深掘りします。
■開催概要
とき:2026年6月30日(火)12:00~13:00
ところ:オンライン(Zoom)
参加費:無料(SBL会員)/3,300円(SBL非会員)
■ゲスト
中山 有(なかやま・ゆう)氏
国分グループ本社株式会社 サステナビリティ推進部 副部長

2003年、国分株式会社(現:国分グループ本社)に入社。
経理・営業内勤を経て、情報システム部門、人事総務部門に従事。
2024年に全社のサステナビリティ戦略の責任者として、サステナビリティ推進部に着任。脱炭素、人権、食品ロス削減などの社会課題解決に取り組んでいる。
2025年より第12次長期経営計画の策定に携わり、サステナビリティ経営の推進役を担う。
木戸 優起(きど・ゆうき)氏
ネッスー株式会社 代表取締役

1985年和歌山県生まれ。幼少時にこどもの難病をきっかけに、こどもの機会格差に課題感をもつ。慶應義塾大学法学部卒業後、日本紙パルプ商事にて、広報、営業、新規事業開発を経験。その後、ドリームインキュベータにて、企業やPEファンドに対する戦略コンサルティングやベンチャー投資に従事。
2022年から、非営利団体でフードバンク事業に携わり、同年6月に当社を創業。作家として絵本「ふたりのももたろう」も出版。


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