記事のポイント
1.ブラジルで7月のEV登録台数がディーゼル車を初めて上回った
2.充電網の拡大や中国メーカーの現地生産を背景にEVシェアは約10%に
3.BYDがブランド別新車登録でトヨタを上回る4位を維持した
南米最大の自動車市場ブラジルで、電気自動車(EV)の普及が急速に進んでいる。2026年7月のEV新車登録比率が10%に上昇し、ディーゼル車を初めて上回った。中国EV最大手BYDも販売を伸ばし、ブランド別新車登録ではトヨタを抜いて4位に浮上した。充電網の整備や中国メーカーの現地生産を背景にEVシフトが加速している。(オルタナ副編集長=京正裕之)

オルタナ編集部がブラジル電気自動車協会(ABVE)とブラジル自動車工業会(ANFAVEA)のデータを集計した。それによると、7月のEVの新車登録台数は前年同月比約3.7倍の2万5782台(全体に占める比率9.7%)に増えた。一方、ブラジル自動車工業会(ANFAVEA)の統計では、7月のディーゼル車の新車登録台数は2万3809台(同9.0%)だった。単月ではEVが初めてディーゼル車を上回った。
EVが新車登録台数の全体に占める割合は9.7%に拡大した。22年7月時点ではEVは442台だったのに対し、ディーゼル車は1万9145台と約43倍の開きがあったが、4年で逆転した。
EV登録台数が急加速したのは今年に入ってからだ。25年までは緩やかな増加だったが、26年3月に単月最多の1万4000台を記録した。以降は右肩上がりで7月は初めて2万5000台を突破した。
1~7月の累計でEV登録は11万6408台に達し、前年同期の3万7592台から約3.1倍に増えた。新車登録全体に占める割合も、前年同期の2.8%から7.2%へ上昇した。
■バイオ燃料車大国でもEVが拡大
ブラジルの自動車市場には他国と異なる特徴がある。同国は世界有数のバイオエタノール生産国で、ガソリンとサトウキビ由来のエタノールの双方を使える「フレックス燃料車」が広く普及している。
ANFAVEAによると、26年1~7月のフレックス燃料車の新車登録は112万1363台に上り、全体の69%を占めた。ただ、その比率は前年同期の75%からは低下している。EVなどのパワートレインが、より速いペースで伸びているためだ。

