「食事は1日2回」「砲撃音なしで眠りたい」28歳が語るガザ侵攻3年

記事のポイント


  1. 2026年10月7日でパレスチナ・ガザ地区での戦闘開始から3年となる
  2. 28歳のパレスチナ人男性は攻撃を受け続けるがれきのガザで生活する
  3. 1日2回の食事で、砲撃音が響く中で眠る「非常に過酷な生活」と語る

イスラム組織ハマスによるイスラエルへの越境攻撃をきっかけに始まった、イスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区への攻撃から7日で3年となった。両者は昨年停戦したが、攻撃は続き累計死者数は7万人を超えた。3年間で10回の避難をしたというガザのパレスチナ人男性(28)がオルタナの取材に現状を語った。街はがれきと化し、食料や薬の確保が困難で、食事は1日2回だけ。夜も砲撃音で静かに眠ることはできず「非常に過酷な生活だ」と述べた。(オルタナ副編集長=京正裕之)

ガザ北部で暮らすモハメド・カルーブさんが住むアパートの近くは破損した建物とその残骸が道を覆っている(写真はいずれも提供)

「水を入れるポリ容器2つを満たすのに1時間以上も列に並ぶ。薪を使って料理やパンを作る。こんなことになるとは想像もしていなかった。3年もの間、絶え間なく爆撃にさらされながら暮らすことになるなど思いもよらなかった」

ガザと6時間の時差がある日本の深夜。ガザで暮らすモハメド・カルーブさん(28)からメッセージが届いた。

現在は6人の家族で、ガザ北部の2ベッドルームのアパートで暮らす。ここに移り住んで1年余りになる。

モハメドさんはもともとガザ北部のジャバリア難民キャンプ近くで暮らしていた。23年10月7日以降、爆撃が激しくなると自宅を離れ、ガザ市から南部のハンユニス、ラファ、マワシなどへ避難した。「生き残るために」家族と繰り返した避難は10回に及ぶ。

現在は再びガザ北部で暮らす。しかし、自宅周辺には破壊された建物と積み上がったがれきの山。風景は3年前とは異なる。

ガザ地区の面積は東京23区の6割ほどの約365平方キロメートル。だが、実際はイスラエルによる立ち入り制限などで、約210万人の大部分が全体の40%未満の区域で暮らす。

モハメドさんはテント生活を送る人が多い中、破損していてもアパートに住めているだけ良いと話す

■「爆撃は決してやまない」

ハマスとイスラエルは2025年10月に停戦した。国連安全保障理事会も同年11月、停戦の基礎となった「ガザ紛争終結のための包括計画」を支持した。同計画では軍事作戦の停止などを定めている。

しかし、モハメドさんは「爆撃は決してやまない」と指摘し、「いまも2回聞こえた」と付け加えた。「夜、眠りにつくときにも砲撃や銃声が聞こえる。そして朝も、その音で目が覚める」。

モハメドさんの一日は、母親との朝食の準備から始まる。薪や紙を集めて火を起こし、パンを焼き、紅茶を入れる。

調理は薪や紙を集めて火をたく必要があるという

朝食後、給水車の列に並びポリ容器に水を入れる。「水の質は非常に悪いがそれしかない」という。飲み水を確保すると、次は生活用の塩分を含んだ水を入れる樽を準備する。この水は週2回届く。

その後は、昼食の食材を市場へ買いに行く。「これが一日の最後の食事になる」。冷蔵庫がないため食料を保存できず、買い物も毎日欠かせない。市場に並ぶ野菜の品質も良くないという。

ポリ容器に飲料水を入れるために行列に並ぶ

(この続きは)
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hkyosho@alterna.co.jp

京正裕之 (オルタナ副編集長)

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キーワード: #ガザ#人権

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