記事のポイント
- 生成AIを導入する企業は増えましたが環境リスクをご存知でしょうか
- 生成AIを動かすために大量のエネルギーと水を消費しています
- 生成AIを「使うだけ」の企業も無関係ではいられません
生成AIの環境リスクをご存知でしょうか。生成AIは、質問を打ち込めば数秒で答えを返してくれますが、その答えを生み出しているのは、巨大なデータセンターと大量の電力、そして機器を冷やすための水です。「うちはデータセンターを持っていないから関係ない」と考えてしまうと大きなリスクに直面します。(トーマツ 非財務・サステナビリティ保証統括部パートナー=小口誠司)
■データセンター新設などの電力需要、大型原発7基分超に
私自身、生成AIで資料の下書きや情報整理をするのが日課になりました。便利さはもう手放せません。ただ、画面の向こうで何が動いているかを意識することは、ほとんどありませんでした。皆様はいかがでしょうか。
生成AIは、質問を打ち込めば数秒で答えを返してくれます。手軽な道具に見えますが、その答えを生み出しているのは、巨大なデータセンターと大量の電力、そして機器を冷やすための水です。
国際エネルギー機関(IEA)によれば、2025年のデータセンターの電力需要は前年比で17%増え、世界全体の電力需要の伸び(3%)を大きく上回りました。2030年には2025年比で、データセンター全体で倍増、AI関連に限れば3倍になる見通しです。
日本も例外ではありません。電力広域的運営推進機関が2026年1月に公表した想定では、データセンターと半導体工場の新増設分だけで、2035年度に762万kWの需要が上乗せされます。大型原発(1基あたり約100万kW)7基分を超える規模です。人口減少や節電・省エネによる減少の影響を、データセンターなどの新増設が上回り、国内の電力需要は2035年度にかけて増加すると想定されています。
■生成AIを「使うだけ」の会社も無関係ではない
■電力と並ぶ、もう一つの「見えない資源」とは
■「正しく」測り、「自分の言葉で」語ろう

