サッカー日本代表の長谷部誠選手が日本ユニセフ協会大使に任命され、12月24日、任命式に出席した。長谷部選手は2007年から、マンスリーサポーターとしてユニセフの活動を支援している。「海外のサッカー選手は社会活動に積極的に取り組んでいる。ドイツでは日本にいるよりも難民・移民問題を身近に感じる」と話した。(オルタナ副編集長=吉田広子)
日本ユニセフ協会大使とは、ユニセフの支援活動に協力する国内大使。日本では、アグネス・チャン氏、医師の日野原重明氏に続き、3人目となる。
長谷部選手は、「欧州に移住して10年。海外のサッカー選手は社会活動に積極的だ」と話す。大規模な難民受け入れを進めるドイツに住むが、「難民・移民問題は、日本よりもドイツでは身近に感じる。フランクフルトは移民が多く、ベルリンでは先日テロが起きた。こういった問題といつも隣り合わせ」と続ける。
■途上国に「はしかワクチン」を
サッカー選手として、何ができるのか。長谷部選手は「厳しい環境にいる世界の人たちに対して、どのような支援の仕方があるのか。常に自問自答し続けている」と言う。
長谷部選手の公式サイトでは、有料会員からの会費のうち、サイト運営費を除いた収益を「はしかワクチン」の購入費用に充てている。2016年11月までの寄付金は約480万円に上り、日本ユニセフ協会を通じて途上国の予防接種に役立てられる。
「ワクチンは、1人分約40円と分かりやすい。寄付金をどのように使うのが良いか、どのように使われたかはユニセフと協議している」と説明した。
長谷部選手は「サッカーは世界の共通言語。ボールを寄付するなど、今後はこれまでとは違った展開もあるかもしれない。アフリカにも足を運びたい。この大役を果たせるように頑張りたい」と力強く語った。