カギ針1本で女性の自立支援するスルシィ、BCtA加盟

■ファッションショーの開催も

最近ではバッグ以外にも、他社ブランドからの受注に応じるOEMの仕事も増えてきているという

スルシィでは現在、全国の百貨店での展示販売や店舗での常設販売などを通じて、年間1500ほどのバッグを販売している。また他社ブランドの製品を受注して生産するOEMなどにも力を入れており、帽子やクッションカバーなど製品の幅も広がってきている。

バッグのデザインは関谷さんが行ってきたが、今後現地スタッフにも任せていく方向だ。デザイナーを育てるために、年1回コンペティションを実施している。

地域の体育館を借り切ったファッションショーもこれまでに2回行った。編み子の女性たちは自分で編んだ製品を持ち、化粧をしてランウェイを歩く。「人々の前を堂々と歩くことで、家族や地域の理解も深まる」と関谷さんは話す。

BCtAに加盟したスルシィは、2020年に向け現在約50人の編み子を100人に増やすことを目標に掲げる。事業を通じSDGs達成への貢献を進めていく方針だ。

2019年4月6日にセブ島カルカル市で開かれた第2回スルシィファッションショーで、自らが編むバッグを持ちランウェイを歩く編み子の女性たち(写真提供:スルシィ)
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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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