仏オーガニック大手ビオセボンはなぜ破たんしたか②

ビオセボンの個人投資家は約2800人おり、出資総額は1億1400万ユーロ(約142億4800万円)に上る。退職後の年金を補充する目的で、利率の高さとオーガニック市場の有望さに惹かれて投資した人が多く、農家から会社経営者までさまざまな層に及んでいる。(在パリ編集委員・羽生のり子)

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フランス内のビオセボン店舗

しかし、約束された利息が払われたことはなかったという。経営難と聞いて、投資額が戻ってこないことを危惧した投資家たちは団体を作って抗議し始めた。買収者は会社の未払い金を支払うことを優先し、投資家に資金を払い戻す義務はない。個人投資家が危惧したのはその点だった。

ビオセボンは個人投資家から集めた資金を無形固定資産として銀行から融資を受け、店舗を増やしていった。マルヌ&フィナンスは2013年に個人投資家向け商品を出す前、富裕層が中小企業に投資すれば投資額の半額が免税になる制度を利用し、2010年から2013年まで、「ビオホールディングISF(富裕税)」の後に年度を入れた社名の投資会社を毎年作っていた。

個人投資家は元本すら戻らない可能性

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