日本の桜が危ない:老齢化や病害虫、企業も続々と支援

社員の参加を積極的に呼び掛けた2010年からは同時に、若い世代に桜を通して和の心を伝える取り組みも始める。「桜プロジェクト」と呼ばれるもので、全国の小学校などで桜の植樹を行う。

このプロジェクトの特徴は、桜の植樹だけにとどまらない点だ。桜を「和の精神」の象徴と位置付け、桜にまつわる歴史や文化、芸術などを伝えていくことを重視した。

訪問先の小学校では生徒に和楽器の生演奏を披露して、実際に太鼓などに触れてもらう時間を設けている。このプロジェクトでは累計で311校を訪問し、子どもたちによる植樹は747本に及ぶ。

2020年度はコロナの影響で活動は制限されたが、感染対策をとりながら、保全活動を続ける。桜プロジェクトでは、三密を回避するため、和楽器演奏と生徒たちが楽器に触れている模様を収録したDVDの上映会を企画した。昨年10月から始めて、すでに9校で実施した。

Daiwa Sakura Aidを担当する同社サステナビリティ企画部の加藤真氏は、「桜は古くから日本に暮らす人々の傍に咲き、大切にされてきた花。その歴史や文化も含めて知ってほしい」と訴える。

普及活動として、4月11日まで東京国立博物館で桜の写真展を開いている。4月には吉野山で社員ボランティアによる募金も行う予定だ。

■植え替えに1本100万円、ホテル雅叙園も支援

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #SDGs#環境

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