ニッシンイクス(山口県周南市、加藤洋社長)は2021年12月、製品に使用した原木量に見合う、広葉樹の苗木を植樹するエシカルインテリアブランド「ikumori(イクモリ)」の販売を始めた。北海道産の広葉樹を使用した製品で、使用した資源量に見合う苗木を再び北海道の地に植樹する。木材の生産から販売、再生産までのサーキュラー化で「ネイチャー・ポジティブ」を目指す。(オルタナ副編集長=山口勉)

広葉樹の「ナラ」 北海道は代表的な産地だ

同社は創業から20年以上、天然木を使用したフローリングやパネリング材などを販売してきた。

加藤社長は、「国産材で国内製造、とりわけ魅力ある北海道産広葉樹を生かす商品開発を進めてきた。そこから木材を有効利用するだけではなく、使った資源量を回復させる活動に、生産・販売一体となって取り組むべきではないかと考え、『ikumori』の検討が始まった」とプロジェクトの背景を語った。

「ikumori」では、2023年度までに、年間でフローリング6000平方メートル、パネル4000平方メートル規模の販売と、それに見合う植樹を目指す。その規模は、植樹本数にすると約1700本にのぼるという。

林野庁の「スギ・ヒノキ林に関するデータ」によると、日本の人工林面積のうち、スギ・ヒノキが約7割を占めており、広葉樹は少ない。スギ花粉の大量飛散による花粉症はこうした背景もある。広葉樹林の維持回復は、より自然に近い森林の育成にもつながり、その点でも「ネイチャー・ポジティブ」だ。

植樹してから、伐採できるまでも時間がかかる。同社は、現在使用している材の太さまで育つには、80年から100年かかると見る。

加藤社長は、「林業関係者、製品生産者、販売者、購入者が一つになって進めるプロジェクトだ。賛同いただける様々な立場の人とコミュニケーションを深め、息の長い広がりのあるプロジェクトにしていきたい」と意気込む。

国土の3分の2を森林に覆われている日本の森林を保全・活用していくことは環境面でも雇用創出面でも重要だ。同社では、同プロジェクトを通じ、国産材の割合の向上をはかっていく。